暴力装置2

[続き](/?p=7066)。

[「暴力装置」の起源と系譜](http://d.hatena.ne.jp/catisgood/20101121/1290326392)。
なるほど。つまり、マックス・ウェーバーはマルキストではないが、レーニンやトロツキーに言及することで、
「暴力」という言葉を使ったのだから、
もとはといえば、共産主義用語なんだな、きっと。
いや、つまり、当時の状況として、共産主義思想にかぶれた学生たちに向けた演説なわけだから、
彼らにわかりやすいように、左翼用語に言及して、それとはまったく違う意味合いで、
「暴力」を再定義して見せているんだよね。

小室直樹も言及しているってところが面白いね。
小室直樹は、完全に、ウェーバーが「暴力」と言った意味で「暴力装置」という言葉を使っていて、
たまたま、左翼の用語(「訳語(?)」)を(意図して?あるいはわざと?)借りただけだと思うのだが。
というより、なぜ小室直樹が「暴力装置」という左翼用語に言及し、それをわざわざウェーバー風に解釈しなおしたのか。
それがわからん。他人の著書の解説だったからではないのか。

ウェーバーがトロツキーの用語に言及したからといってウェーバーがマルキストなわけでないように、
小室直樹が左翼用語に言及したからといって、左翼思想に「影響」を受けたわけではなかろう。

はっきり覚えてはいないが、小室直樹が海賊ドレイクを例えに、近代以前には国家が暴力を独占していたわけではない、
ということを他の著書でも言っていたと思う。
たぶんカッパブックスのどれか。

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