陳舜臣「江は流れず」おもしろい。
袁世凱はもっぱら孫文の革命をつぶして皇帝になろうとした悪役として語られるわけだが、
四千年続いた中国独自のシステムをぶっ壊して、
うまく機能するかどうかまったく何の根拠もないまま共和国に移行しようとした孫文よりも、
皇帝になろうとした袁世凱の方がまともな人間だった、
と評価することも不可能ではない気がする。
金玉均のクーデター失敗から日清戦争に至る歴史がよくわかる。
というか数種類の本を読んだだけではわからんのがこの時代なのだな。
金玉均暗殺のくだりを読むにつけて、
焦りは禁物、急がば回れ、急いては事をし損じる、といったことわざが脳内をぐるぐると駆けめぐる。
五年十年待てば勝手に解決するかもしれない問題を無理にいじろうとしてはいけない。
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