毎夜巡巷間 連夜巷間を巡り
如浴喫麦酒 浴びるが如く麦酒を喫す
今日受業報 今日業報を受け
不能再飲矣 再び飲むあたはざるかな
いまいち。
毎夜巡巷間 連夜巷間を巡り
如浴喫麦酒 浴びるが如く麦酒を喫す
今日受業報 今日業報を受け
不能再飲矣 再び飲むあたはざるかな
いまいち。
じゃりン子チエでテツが酒が飲めないという設定で、いつもかりんとうを食べていたが、
今はそんな感じ。
なんか、酒を飲まないと菓子を食ってしまう。
コンビニでついスナック類を買いすぎてしまう。
飲み屋では哀れみの目でみられる。
自分は別に平気なのだが、場に溶け込めない。なかなか行きにくいものがあるよなあ。
胸のあたりや顔などは劇的に痩せたのだが、
腹回りはぽっこりしたままだ。
下手すると65kgくらいまで痩せても腹はぽっこりしたままなのかもしれん。
これは困った。
体型というのもあるかもしれんが、あとは姿勢だよな。背筋を伸ばすとかなり違う。
でも恒に姿勢を正すというのは疲れるよね。
心臓に負担をかけていけないから、だらだら歩いているが、ときに平坦な道のはずなのに、
心臓がばくばくすることがある。
平坦に見えて実はなだらかな、長い上り坂だったりするのだ。
ほんとうに平坦か、もしくは下り坂では決してこんなことはおきない。
見えない上り坂恐ろしい。
古道などはたいてい尾根道だったりする。その尾根道を通り過ぎるまでは、上り坂で、過ぎてもしばらくは登りだった可能性がある。
昔はもう少し土地の起伏はわかりやすかったのだろうが、今は建造物が多すぎて極めてわかりにくい。
いろいろノンアルコールビールとやらを飲み比べてみたが、
サッポロプレミアムアルコールフリーが比較的入手しやすく、無難な味で、
泡立ちもよく、ビール感が強い。
もともとサッポロは好きだったのでしっくりくる。
他の国産はなんか泡立ち悪いし、味もいまいち(個人の感想です)。
輸入ものは、安いやつは安くて、
アルコール0.9%未満とかはワイルドな味でビールっぽいのもあるのだが、
一応アルコールが含まれているから、病気にどんな影響があるか怖くて飲めない。
味見したら残りは捨てた。
というわけで、ビールが飲みたくなったらサッポロフリー飲むことにした。
退院するときに、明確に指示はなかったので適当に言われたことを守っているだけなのだが、
アルコール。まったく飲んでない。
カフェイン。気にしているが、選択肢があまりないときには飲んでいる。コーラ、お茶など。
塩。気にしている。
水。ほとんど気にしてない。がぶがぶ飲んでる。
要するに心臓と肝臓に負担をかけないようにしなくてはならないわけだ。
それから、ダイエットも継続しているので、炭水化物、肉などはあまり取らないようにし、
卵、牛乳、野菜ジュース、納豆、豆腐、果物などを中心に食べている。
痩せた方がやはり心臓や肝臓に負担は少ないのだ。
それで、お酒が飲めない体になったので、ノンアルコールビールを置いている居酒屋やバーはないかと見て回るが、
なかなか無いものだ。
スーパーや酒屋やカルディなどを見て回るが、いわゆる国産ビールメーカーのもの以外は全然置いてない。
アインベッカーなどは楽天かアマゾンで買うしかなさそうだ。それも、
24瓶まとめ買いで5000円くらい。
小瓶1本で250円というのは、たしかに国産物に比べれば若干高い。
たとえばサッポロプレミアムアルコールフリーは350mlでだいたい150円くらい。
100円以上安いのだ。
サッポロプレミアムアルコールフリー(以下略してサッポロフリー)は、水飴入ってるせいか、泡立ちがよい。
水っぽくなく、ホップが良く効いていて、ちゃんとビールの味がする。
ていうかね、アルコールを0にしてさらにカロリーまで落とそうという魂胆が嫌いだよ。
こっちはアルコールが飲めないから仕方なくノンアルコールにしてるだけなのだから、多少のカロリーはあっても良いから、
値段も高くて良いから、うまいノンアルコールビールが飲みたいのよ。
アルコールもカロリーもと欲張るやつは要するにビールが大して好きではないのだろうよ。
まあ、糖尿病か何かでアルコールもカロリーもどちらもダメ、という人は多いのかもしれんけど。
100g当たり22kcal、1缶350ml当たり77kcalか。ふーむ。許容範囲じゃないかなあ。
当然アルコール抜きのカロリーだから、すべて糖質か何かだよなあ。
で、サッポロフリーは、第三のビールよりもうまいくらいだ。
まあ、サッポロフリーが置いてあればそれで良いが、
実際にはその他の会社の何とかフリーとかが置いてある可能性が高い。
とりあえず、全銘柄飲み比べたわけではないので、もう少し調べてみよう。
話は変わるが養老乃瀧に行くと、ソフトドリンクはウーロン茶、緑茶、コカコーラゼロ、ミネラルウォーターの四種類。
どれも190円で、酒ではないのでお通しが付かない。
私は4杯ほどお代わりしたがそれでも760円。お通しなし。
これじゃあ、大生一杯とお通し代にしかならん。
お会計するとものすごく安い。
私は、養老乃瀧大好きだから、自分の退院祝いにいくくらい好きだから、
あまりの安さに申し訳がなかった。
給与明細を見ているといつもうんざりするくらい保険や税金を控除されているのだが、たとえばこないだの給与明細によれば、
控除合計は支給合計の3割弱となるのであります。
また年に約30万円の生命保険(終身保険)に入っている。
こんだけばんばん金とられているのだから、いざ入院となったときには、入院給付金とかばんばん還ってくるはずなのだ。
まず、生命保険から、入院1日あたり1万円。
13日入院したから13万円出るはず。
もしかしたら成人病認定されて、一日2万円になるかもしれん。
これと別に某共済から、一月あたり2万円以上かかった分が支給される。
高額療養費+一部負担金払戻金というやつだ。
医療費の総額はたぶん3割負担で25万円か30万円くらいになると思うんで、
少なく見積もっても20万円は出るのではなかろうか。
生命保険と某共済を合わせればたぶん赤字になることはあるまい。
健康保険でもらった分はあげませんとはどこにも書いてないから、別々にくれるものと思われる。
おそらく黒字になるのではないか。
これを自由診療の人間ドックとかでやっていれば、実費で10万円くらいの負担は軽くかかっただろう。
すげえなとは思うがこれまでに支払った保険や税金を考えれば、まあ、当然とも言える。
税金や保険がもったいないというよりも、医療産業もそれで潤うわけだし。
病気になったときばばんばん保証してもらえばよいのだろう。
某大手電機メーカーの話を聞いたが、重病で何十日も入院したが、ずっと個室の差額ベッドに泊まってたらしい。
贅沢かつうらやましい話だ。
会社全体でとってもお得な保険に加入しているのだという。
何十万人規模の会社だからのう。
ということはただ泊まるだけで毎日2万円はかかってたということだよな。すげーな。
だがそれはずいぶん昔の話であって不景気な近頃ではどうなっていることやら。
心房細動と、腹水と、心筋症とは、直接の関係はない(ただし間接的には関連している)それぞれ別の症状なのではなかろうか。
心房細動は定期検診などで、三十代の頃からたまに出た。
心房細動は出たり出なかったりするものらしいので、たまたま定期検診の時に出たりでなかったりするようだ。
駆け足や山登りなどの激しい運動をしても、特に困ることなく、
動悸がするとか胸が苦しいとかそういう自覚症状もないのでほっておいた。
しかし、心房細動があると血栓ができやすく、私のような人間は、年に50人に1人が脳梗塞か心筋梗塞を発症するので、
その予防に薬を飲んだ方が良いと言われ、
新薬の「プラザキサ」というのを飲んでいる。
これは今年三月に日本で薬価が決まった、ほんとに新しい薬。一番高価な部類の薬で、
一日あたり医療費三割負担でも、132円かかる。年で5万円くらいか。
いわゆる「血液をさらさらにする薬」として紹介されることが多い。
心筋症というか心臓が酒で弱っていたのも、少なくとも一年以上まえからではないか。
腹水やむくみは、どうも私は、心臓が弱ったというより、肝臓が弱っていたせいではないかという気がしてならない。
心臓と肝臓の両方が酒で弱った複合的効果か。
これがたぶん一ヶ月前に急に起こったことではないか。
「アーチスト」という薬は、
「交感神経β受容体遮断薬」「ベータブロッカー」などとも呼ばれる。
心拍数を落とし、心臓の負担を減らしてくれる。
心臓の機能をあえて落として心臓を休ませるものと考えればよいか。
また、心房細動を抑える。
「アーチスト」「プラザキサ」は朝食・夕食後に、一日二回。
それ以外に朝食後だけに、強心薬、利尿薬、などいろいろ五種類の薬を飲む。
七つに分かれた一週間分の薬ケースというものを買ってきて仕分けして管理する。
心臓カテーテル検査というのは単に手首から血管にカテーテルを通してどうこうというものではなく、
非常に大掛かりな最新のレントゲン動画撮影装置を使うものである。
検査というがもはやこれは感覚的に言えば手術に近いと思う。
手術室というよりはロボットとか液晶パネルとかが並んだ町工場のようなところだ。
担当医師以外に数人の助手や技師がてきぱきと作業する。
C病院の近くにはこれだけの設備のある病院がないらしく、みなここへカテーテルの検査をやりにくるようだ。
おかげでたいへん忙しいように見える。
だいたい30分くらいで終わってしまうのだが、動脈を完全に止血するには半日以上を要する。
内出血したり、うまく血がとまらなかったりする。
2泊3日コースの入院になることが多いようだ。
1日目は準備。2日目は検査。3日目の朝までには血が止まり、その後退院となる。
そういうひとが入れ替わり立ち替わり、入院しては退院していった。
それとは別に長期入院の人もいた。
同じ腕で動脈と静脈に一本ずつカテーテルを通す。
心臓は右側が、体全体から心臓に血が戻ってきて、それを肺に送るところ、
左側は肺から戻ってきた血を全身に送るところである。
だから、動脈にカテーテルを挿したということは、心臓の左側に通したということであり、
静脈は右側に通したわけである。
右と左に同時にカテーテルを通し、心臓の動きや働きを調べる。
静脈にはほとんど圧がかかってないから、血もすぐ止まるが、
動脈は簡単には血が止まらない。
私も、8時間では完全に血が止まらず、また内出血もあって、結局専用の器具を手首に巻いて、
圧迫する空気圧を調節しながら、18時間くらいは止血してたなあ。
わざわざ手首からカテーテルを入れるということは、
できるだけ末端の、止血しやすい細い動脈から入れた方が良いということなのだろう。
心臓の動きなどは超音波エコーでもある程度わかるようだが、
カテーテル検査は、さらに造影剤を流し込んで撮影したりとか、サンプル採取したりとか、
心臓内部の圧力を測ったりとか、冠動脈を広げたりといったこともできる。
MRIもやったのだが、とにかく心臓を調べられるだけ調べてもらって、可能な病気をひとつひとつ潰していって、
結局は、「拡大型」か「アルコール性」の心筋症のどちらかだろうというところまで絞り込んだということだ。
最初行った病院は自宅最寄り駅の駅前の病院で、かりにA病院とすると、ここは入院患者は老人ばかりで、それ以外は外来。私はなんか利尿剤か何かを処方されて外来で通院するものとばかり思っていたので、とりあえずここへ来たのだが、CTとったり心電図とったりしたら、とにかくもう心房細動が出まくっていて、心拍も速く、CTには水が一杯たまっていて、今から紹介状書くからすぐ入院した方が良いといわれた。明日の朝か来週からでも良いかと聞いてはみたが、あなたはとても重症なので、すぐ入院すべきだ、ということを言われる。
そんで、タクシーで次の病院へ行き、B病院に入院する。ここでは超音波エコー診断などしたのだが、やはり、心臓の収縮率がとても悪い、心臓がほとんど動いてない、などとおどされる。あとやはり心房細動・心拍数がやばいといわれる。
尿道カテーテルを刺され、利尿薬を注射される。水は一日に500mlまでしか飲んでいけないといわれる。何かあったら言ってくださいと看護師に言われるが、言われると同時に異様な渇水感が高まってきて、とにかく水が飲みたくて飲みたくてたまらなくなる。何かとてつもなく純粋な、水に対する離脱症状のようなものが襲ってきて、気が狂いそうになって、まったく我慢できない。きっと拷問に利用すれば効果的だろうと思う。それで水を飲ませてもらうのだが、のどはからからに乾くし、うとうとしていると何か痰のようなものがのどにつまって息ができなくなるし、水を飲みたいのも全然おさまらない。
どういう状況だったのかよくわからんが、仮に血中アルブミンが不足した状態で利尿薬を大量に注射すると、腹水はそのままで、血中の水分が腎臓から尿として出てしまい、急性の脱水状態になってしまうのではないか。
ただ、だんだん体が利尿薬になれてきたのか、次第に尿が出てものどが乾いたり水が飲みたくなることもなくなり、腹水やらがびゅんびゅんカテーテルから出てくるようになる。B病院では手作業で利尿薬を注射していたのだが、B病院は2泊でC病院に転院。B病院では循環器系の精密検査ができないという理由。とにかく超音波の結果でも判明したけどあなたは特に重症だからという理由で転院を勧められる。
C病院ではシリンジポンプというものを使って時間当たり一定量を輸液する。点滴というのは、重力を利用して輸液するのだが、シリンジポンプは注射器のピストンを一定の割合で動かすことによって、薬を一定時間の間、一定のきまった量を体内に送り込めるのだ。うーんと、普通の生理食塩水を普通のやり方で点滴して、それが本線で、それに合流する形で一つないし二つくらいのシリンジポンプからの輸液がつながれる。
C病院では24時間連続で利尿薬を輸液された。そうするともうものすごい勢いで尿が出る。一日で6リットル、全部で10リットルは出たはず。10リットルとは10kgですよ。体重も一気にそのくらい減った。入院前に82.4kgだったのが、退院時には70.2kgになった。
それだけたくさん水が出ても特にのどの渇きは感じなかった。たんたんと腹水や肺の水が抜けていったのだろう。同時に足のむくみもなくなった。
ある程度抜け切ったのをレントゲンで確かめると、今度は利尿薬を錠剤で、一日一回、朝食後に飲むだけとなった。たぶんこれはあまり効果はないし持続もしない。すでに水は抜けていたのだから、これ以上水がたまらないようにという予防だろう。また、血液の量が増えると心臓に負担がかかるので、脱水状態に近いくらいにしておいたほうが良いというのが医師の説明。血液が濃くなるので、さらさらになるような薬を同時に飲む。
C病院でそうやって大量に利尿薬を輸液された、最初のとき、手足がつって痛くなった。体液を急に抜いたためカリウムが足りなくなったせいだという。そこでカリウムも輸液することになったのだが、これがまた、血管に非常に負担のかかる薬らしく、点滴の針を刺したあたりが非常に痛む。三時間たったら終わると言われたのだが、実に長い難行苦行であった。基本的に薬物治療だけだから、入院したら安眠できると思ったが実はまったくそんなことはなかった。とにかくいろんな薬を次々に打たれ非常に苦しんだ。
氷枕気持ちいいなとか思っていると、意識が無くなるように寝てしまって、はっと気付くとま夜中だったりする。熟睡しているのか意識を失ったのかよくわからない眠り方がよくあった。
7月5日から17日まで入院していた。12泊13日。
心臓の超音波エコー、カテーテル検査、MRI、X線CTなどさまざまな検査を受けたのだが、病名は「拡張型心筋症」「アルコール性心筋症」の二つに絞り込まれた。この二つは、初期段階ではきわめて類似していて、いまどちらかと特定するのは難しい。
「拡張型心筋症」は心臓が肥大することなく、心室内部が拡張して、心筋が薄くなっていく病気であり、原因不明の進行性で、治ることはない。薬物治療で延命するか、最悪心臓移植くらいしか治療法がない。
「アルコール性心筋症」の原因はずばり酒の飲みすぎ。10年以上にわたり、大量の酒を飲み続けると発症する。断酒すると3ヶ月くらいでほぼ完治するそうだ。
医師の話を聞いたり、カテーテル検査などを見せてもらうと、私の心臓は肥大しているらしい。肥大するということは、弱った心臓の力をおぎなうために心臓が大きくなる「代償」という現象で、「拡張型心筋症」には見られない。なので、肥大があるということは「アルコール性心筋症」である可能性を大きくするが、まだ初期段階なので、なんとも言えない。
ともかく数ヶ月以内に「拡張型」なのか「アルコール性」なのかは明らかになるわけだ。
状況的には「アルコール性」である可能性が高い。何しろ、だいたい20年間くらいは毎晩のように酒を飲んでいたし、近頃はすべての小遣いを飲み歩きだけに使ってきたし、それもほとんど一日も空けず、毎日、ビール中瓶換算で4、5本以上確実に飲み続けてきたのだから。だが、「拡張型」ではないと現時点で断言することはできない。
「拡張型」だと今以上に良くなることはありえない。じわじわと悪化していくだけ。それを薬で抑えてなんとかしのぐしかない。幸いにして、今のところ日常生活に困るほどではない。みんながすぐ死んじゃうような病気ではない。だけど「アルコール性」なら完治するわけで、私としてはできるだけそちらであってほしい。
今回、肺だけでなく腹や胸などにも水がたまっており、とくに、肝臓の周りや下腹部などにも水があった。足もむくんでいた。ということは、私の場合、体全体で同時多発的に、水漏れが起きたということである。これは、体全体で静脈内の圧力がある一定水準を超えたことを意味する。動脈はもともと圧力が高いけれども、心臓のポンプとしての力が弱ると静脈の圧力も上がるらしい。そうすると静脈の毛細血管から体液として水が漏れ始める。というより、静脈内の圧力が高いために、体液が静脈に戻っていけなくなる。
ところで、腹水がたまる理由としては、肝臓の機能が低下して、アルブミンという血漿タンパクが生成されないこともありえる。アルブミンは血液中にあって、血液の水分が不足すると、それを毛細血管を通じて体液から水分を補って、血中水分を増やそうとする。
利尿薬を飲むと、腎臓から血の中の水が尿となってどんどん出ていくので、アルブミンが作用して腹水や肺の水などを抜いて血管に戻してくれるというわけだ。心臓の機能は短期間の療養では簡単に回復しないらしく、私が退院する時点でも、まだ静脈圧力は高いままだった。私の心臓はかなり以前から弱っていて、静脈圧力も高い状態だったように思われる。それが急に水漏れし始めたのは、別の、複合的な要因もあったのではないかと疑われる。
たとえば、酒の飲みすぎか何かで、肝臓の機能が落ち、アルブミンの生産が不足したとする。静脈圧力が高いところにアルブミンが不足すると、一気に腹水がたまり始めるだろう。
そもそも「アルコール性」心筋症というのは、酒の飲みすぎで肝臓がへたった結果、心筋に何らかの、原因不明な、悪影響を与えて発症するものではなかろうか(そういう学説があるらしい)。アルコールが直接心筋を痩せさせるとは考えにくい。アルコールによって疲れた肝臓が、心筋に必要な何かを不足させたり、心筋を弱める毒素か何かを分泌するのかもしれない。
と考えると、「アルコール性心筋症」を治すにはまず肝機能を回復させなくてはならないということになる。飲酒習慣のある者がアルコールを断つと肝臓の機能は、少なくとも肝硬変よりずっと手前の初期の段階では、かなりすみやかに回復する。肝臓が元気になれば、心筋も元気を取り戻す。「アルコール性心筋症」の回復に三ヶ月程度を要するという理屈をうまく説明できる。
まあ、私の場合、自他共に認める大酒飲みであったから、「アルコール性心筋症」である可能性がかなり高いが、今はまだ予断を許さない状況だ。