予想したのと全然違ってドロドロした話で、
江戸時代の幕臣ってすげー腐敗してたんだなあとか、
まあ、勝海舟とか大塩平八郎とか子母沢寛とかの話をさらに生々しくした感じで、
興味深く読んだ。
しかし怖いのでたぶん自分はネタにはしないと思う。
> 時の風評をそのまま書きて虚実区々なれば取るべからず
まあまさにそうだろう。
ゴシップというかスキャンダルというかなあ。
悪代官とか悪徳商人とかそういう時代小説に使い回されてるようなネタだなあ。
「非役の小普請」、または「禄ある浪人」、つまり、無役で最下層の御家人の話とか。
なんか素性のわからん浪人がどこかで本でを儲けて、
金貸しをしながら「与力」株を買う。
美人局などしていて与力をクビになり再び浪人に。
しかし今度は金を返せない旗本の弟が出奔していなくなってたので、
その弟になりすまし、
別の旗本の養子となって、
その養父を隠居させて自ら押しも押されもせぬ旗本直参となる、
とか実におどろおどろしい話。
それが松平定信が部下に調べされた事件簿「よしの冊子」というのに書かれているというのが、なかなかよく出来た話である。
ところがこういう偽の実子、
「入れ子」というのは旗本ではよくある話でいちいち摘発しないというのがまたすごい。大丈夫か徳川幕府。
鳥羽伏見の戦いで負けるはずだ。
「甲州は葡萄(武道)の成り下がり」(笑)
幕府の直轄領なのに甲斐一国一揆とかあったしな。
> 勝海舟の父子吉の『夢酔独言』の読者ならご記憶のむきもあると思う。
とあるが、実際勝子吉の『夢酔独言』くらいは読んでないと、こむつかしいだけでおもしろさのわからぬ本だと思う。
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