多重意識

vivantの主人公乃木は多重人格、という設定。シャイニングに出てくる子供ダニーにトニーというイマジナリーフレンドがいるが、乃木の場合はそのイマジナリーフレンドが大人になったあとも残っているというような設定か。ジキルとハイドもそうだし、ある特殊能力、特に超能力をもったキャラクターが多重人格だという設定はそんな珍しくもないかも。

右脳と左脳をつなぐ脳梁に障害があると右脳と左脳に別々の意識ができるという話もある。いやそもそも脳の中には常に複数の意識が生まれては消え、あるいは統合されているという考え方もある。複数の無意識が同時に存在していて、言語や理性を司る意識がそれらをなんとか一つにまとめているともいうが、実際にはそうした複数の意識を特定の意識がスーパーバイズしている、かどうかは疑わしい。

酒を飲み過ぎたときとか寝ていて夢を見ているときにも、別の人格、別の意識が働いているようにも思える。酒の場合は明らかに脳の機能が低下していて、普段働いている意識統合の機能が低下し、さまざまな煩悩が勝手に動いているように思えるし、寝ているときは外界からの刺激や情報がまったく入らない状態になっているので意識が暴走しているようにも思える。

おそらくそれぞれの意識は条件反射的なもので、非常に速く動いていて、それら複数の意識を統合するのはもっと遅い。人間もまた緊急避難的に素早く行動しなくてはならないことがあるから、それぞれの意識が瞬間的に状況に対処していて、でも普通の人間が正気を保っているのは後からそれらの行動に一貫性を持たせるような、なんらかの統合的な機能ももっているのであろうと思う。

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