代表作

私が書いたものの中では『関白戦記』が最も完成度が高いと思う。一応出版することを前提に、一気に書き上げた長編で、私以外の人も企画に関わったりして、自分自身それなりに推敲もしてあるので、今後手直しすることはあるとしてもほぼ完成していると言って良い。
これに比べると、たとえば『将軍家の仲人』『西行秘伝』なんかはまだまだ直さなきゃならないと思っているが書いた本人が読み返すことがあまりないので(キンドルで売れると読み直して書き直したりすることが多いが売れない本は基本放置)、どこをどう直すかさえ決まってない。『将軍放浪記』はもう少し話を膨らますべきなのだが、史料がほとんどなくて手出しができない。
『エウメネス』は『1』だけは何度も書き直したのである程度完成しているが『6』は未完成作品と言ってよい。『6』を直すために『5』とか『2』『3』辺りも直さなきゃいけないと思っている。『6』で急に新しいキャラクターを出すのではなくてもっと前から伏線をはったりしなきゃいけないからだ。
ともかく現時点は『関白戦記』が私の代表作なんだが、『エウメネス』を代わりに一番の代表作とするにはかなりの年月がかかる。60才までにはどうにかしたいがあと3年しかない。そもそもテーマが広すぎてどうにもならない。インド辺りは適当に書けばいいがペルシャはそうもいかない。ペルシャは調べれば調べるほどいろんなまだ知らないことが出てくる。中途半端に西洋史観で書いてたところを修正し加筆するには膨大な時間がかかる。最初から、私が一人で書けるようなものではなかった。だからその一部を切り取って、ゲドロシアだけの短編を最初書いたのだが、続編を書くことにして深い沼にはまった。

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