A級戦犯の分祀ということは、絶対やってはならない。
日本人が自ら極東裁判は正当な裁判であり、A級戦犯が存在していたことを認めることになるからだ。
それこそアメリカの思う壺だ。
例えば東条英機は戦犯ではない。
たまたま太平洋戦争開戦時に首相であっただけで、
彼より無能な首相はいくらでもいる。
無能な首相であるというだけで戦犯にはなりえない。
戦後の首相もほとんど全員戦犯ということになってしまう。
軍人としても普通なくらいだろう。
どちらかと言えば近衛文麿のほうがアホだが、
しかし、同じ理由でアホだからという理由で戦犯にはなりえない。
同じ理由でつい最近売国的首相がいたが、彼を戦犯とか国賊とか国家反逆罪で裁くことはできない。
さらにA級戦犯という用語自体が極東裁判でたまたま使われたものであり、
いまさらそれを日本人が再定義して、彼はほんとうのA級戦犯ではなかった、
あいつこそがほんとうのA級戦犯だ、などといった詮議をすることじたいが噴飯ものである。
例えば、東条英機は靖国に残して、松岡洋右は分祀しろとか。
ようするに、日本人としては、極東裁判は無効だし、A級戦犯などいないというしかない。
一方で我々は、いったんA級とかB級だのの判断を捨てて、
だれのせいで戦争になりだれのせいで負けたのかということを、日本人としてきちんと調べる必要がある。
A級戦犯とか戦犯分祀というのはその重要な作業の妨げにしかならない。
むろん軍法会議にかけられるような犯罪を犯したものはいただろうが、
連合国としてはそういうつもりでニュルンベルク裁判や東京裁判をやったわけではなく、
特に東京裁判のほうは、完全なとばっちりなわけだ。
ところが東条英機は日本のヒトラーだとかいうステレオタイプを信じて安心してしまう人が多い。
戦争に勝ったから英雄で負けたからヒトラーだといっているのと何も変わらない。
清盛が悪役で頼朝が英雄だというのと何も違わない。
靖国神社をどうしたらいいかというのは、何もしないのが一番良いとしかいいようがない。
そのうち脊髄反射で発狂する世代はみんな死んでしまうから、そのままスルーすればいい。