ブラックリスト見た。面白いんだが、何かが物足りない。homelandやvivantとは違って、エピソードがぶつ切りで、敵役は次から次に移り変わっていく。24 -twenty-four- 形式か。メインのキャラクターには何か裏設定があってそれをラストまで引っ張っていくという戦略なのだろうが、これって全部見る必要ある?と思ってしまう。
脚本はよく練られていて、これまで作られてきたFBIものCIAもの、いわゆる政治サスペンスものの王道を行っていて、俳優もみな魅力的なんだが、なんというのかなあ、悪い意味で幕の内弁当的というか。homelandだとここのエピソードはともかくとして全体のストーリーというものがあったし、キャラクター設定は破綻寸前のようにみえて一応の統一感を保っている。そういう危なっかしいところ、優等生的な作品ではないところ、ある種実験的なところに魅力があった。ブラックリストにはそのどれもがない。だから意外性が無い。ああ面白かったな、でもなんとなく既視感がある、で終わってしまう。でもまあテレビドラマなんてものはそれで良いわけで、成功した作品と言って良いのだろう。当たるかはずれるか一か八かの作品なんて商業的には作ってられない。
ある意味最近の少年ジャンプの作品なんてみんなそんなものではないのか。私もドラゴンボールあたりまではみていた。ドラゴンボールも途中で飽きて見るのをやめた。ワンピースも連載初回から見てしばらく見ていたが、途中で飽きて見るのをやめた。作り込まれれば作り込まれるほど意外性はなくなっていって、見る気がしなくなる。テレビ番組もみなそうだ。
Netflix でいうと Surviver というのがある。これも最初はプロットの面白さで見ていたが途中で飽きた。これ、最後まで見る必要ある?ただ惰性で続けて引っ張ってるだけだよな、と思えてきた。Lupin もそうだ。面白い着想だが、全部見る必要ない気がした。
おそらく homeland は、この先どういう展開になるか、もしかしてドラマ自体が破綻して終わるのではないか、というような心配を見ている側にさせる。しかし blacklist は、テレビドラマの水戸黄門を見ているように、どうせ一件落着するんだろうと安心して見ていられるから、メタな意味で面白くないのではなかろうか。