喫煙という悪臭(悪習)

なんのへんてつもない田舎のラーメン屋があった。大してうまくはないことはgoogle mapsのレビューなど見ればほぼ確定的なのだが、特別まずいわけではないらしく、この町に来た記念に一度くらいは食べておこうかという気持ちで、炎天下にわざわざ出かけてみた。

そうすると先に来ていた客がなんのことわりもなく灰皿を取って煙草を吸い始めた。

私はエアコンの風上にいたが部屋は閉め切っているからそのうち煙は店内全体に充満した。私のこの店に対する好感度は65点くらいから0点まで落ちた。

こんなことなら来なければよかったと思った。というより、このあたりの飲食店やら居酒屋を一通りめぐってみようかとも思っていたのだが、その気持ちは一気にうせた。帰り道、それらの店の前を通ってみたがどこにも禁煙のシールは貼られていない。店頭に消毒液をいまだにおいているのに禁煙ではない店もあった。シャレオツな見た目のイタ飯屋にも、どこにも禁煙のマークはなかった。ああ、この大いなる田舎よ。

もうこの町では飲食店に入るのはやめようと思った。というよりこの沿線のどの駅に降りてもこうなのだから、もう一切ここらで飲食店に入るのはやめようと思った。店に入ったらまず店内を見回して灰皿を置いていたらそのまま出るくらいじゃなきゃダメ、というより、店先に禁煙のシールが貼ってない店にはもう入るのはよそうと思った。ここでは喫煙できるのがデフォルトなのだ。健康増進法などという法律はいまだここには存在していないのだった。

世の中には心優しい人がいてタバコの煙なんかきにしない、そんなことで店を選んだりしないという人がいるが、私にとっては、どんな料理を出すかとか、どんな日本酒をおいてるかとかそんなことより禁煙かどうかのほうがずっと重要だ。そして、喫煙可でも、喫煙不可でもどちらでも良いという心優しい人が多ければ多いほど、喫煙という悪習はこの世からになくならない。喫煙者は淘汰されないのだ。

田舎者ってなぜあんなにコロナを恐れるくせにタバコには無頓着で寛容なのだろう。田舎の人間には何を言っても無駄だということもまた真理なので、私はただここのブログに愚痴を書くだけにする。

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