> 緋縅の鎧を著けて太刀佩きて見ばやとぞ思ふ山ざくら花
これが、革新の歌なのか。
ただ勇ましいだけで、大したことはない。五月人形的な幼稚さしか感じられない。
というか、幕末維新の志士の歌と同工異曲というか。
愛国百人一首にでも載せればよかろう。
与謝野鉄幹。
> いたづらに何をかいはむことはただこの太刀にありただこの太刀に
> 高どのは柳のすゑにほの見えてけぶりに似たる春雨ぞ降る
正岡子規は鉄幹に影響受けたんだろうなあ。
高崎正風が
> 近き頃、雑誌にも新聞にも、歌の事論ずる者うるさきまでなれど、
その論の良きにも似ず、その人の詠める歌に感ずべきが見えぬこそあやしけれ
と言ったそうだが、まったく同感だ。彼はきっと、
たまたま幕末に桂園派を学び、維新に遭遇し、明治天皇の親任を受けて御歌所長となっただけの人で、
純朴な人だったと思うよ。
そもそも特別な歌論など持ってはいなかっただろう。
ある意味かわいそうな人だな。
明治天皇とほぼ同じ時期に、少しだけ早く亡くなっている。
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