松蔭日記

図書館にあった講談社学術文庫はだいたい読みたいものは読み尽くしたので、つぎに岩波文庫にうつる。
上野洋三校注「松蔭日記」。

吉田松陰の日記かと思い、和歌だけでも抜き出してみるかと読み始めると、
柳沢吉保の話ばかり書いてあり、
あれっ、柳沢吉保って長州藩だったっけ、
もしかして吉田松陰って柳沢吉保と徳川綱吉の時代を評価していたのかななどと半信半疑に読んでいくと、
六義園が立派に完成してどうのこうのとか、最後まで柳沢吉保。
おかしいなと思い解説を読んでみるとそもそもこれは柳沢吉保の側室正親町町子が書いた自画自賛の日記なのだった。
解説に書いてある話もなんか悲惨で、幕初にあった資産も綱吉の時代に浪費しつくして、借金が吉宗の時代まで残った、
などと書いてあってひどいやつだなあ(笑)という感想しか出てこない。

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