レンズ豆はレンズに似ているからレンズ豆というのではないのである.レンズがレンズ豆 (lentil) に似ているのでレンズ (lens) というのである!レンズ豆はなんと創世記に出てくる.アブラハムの子イサクは,リベカと結婚し,妻リベカは双子の子エサウとヤコブを生むが,創世記 25:27~34(新共同訳)
二人の子供は成長して,エサウは巧みな狩人で野の人となったが,ヤコブは穏やかな人で天幕の周りで働くのを常とした.イサクはエサウを愛した.狩りの獲物が好物だったからである.しかし,リベカはヤコブを愛した.ある日のこと,ヤコブが煮物をしていると,エサウが疲れ切って野原から帰って来た.エサウはヤコブに言った.「お願いだ,その赤いもの(アドム),その赤いものを食べさせてほしい.私は疲れ切っているんだ.」彼が名をエドムとも呼ばれたのはこのためである.ヤコブは言った.「まずお兄さんの長子の権利を譲ってください.」「ああ,もう死にそうだ.長子の権利などどうでもよい」とエサウが答えると,ヤコブは言った.「では今すぐ誓ってください.」エサウは誓い,長子の権利をヤコブに譲ってしまった.ヤコブはエサウにパンとレンズ豆の煮物を与えた.エサウは飲み食いしたあげく立ち,去って行った.こうしてエサウは長子の権利を軽んじた.
最近読んだ某という本では,アメリカのエグゼクティブは大量の活字を読む速読術を身につけていて,一週間で聖書の三倍の文章を読む,とか書いてあった.そりゃあ嘘だろう.嘘ではないかもしれないが,新約だけのことを言っているのかもしれない.旧約は新訳の約三倍あるからね.
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