文献メモ

バートン・L・マック著、秦剛平訳「失われた福音書 – Q資料と新しいイエス像」青土社。[加藤隆著「一神教の誕生」講談社現代新書。 これによれば、ダビデ、ソロモンの時代には、ヤーヴェはユダヤ教の主神ではあるが、ユダヤ教は一神教ではなく、イスラエル王国の滅亡やバビロン捕囚などを経て、一神教に収束していった、つまり、徐々に多神教から一神教が生まれたように書かれている。

いや、もちろんそういう要素はあったかもしれんが、私としては、フロイトの説のように、一神教はもともとはエジプトのアトン信仰に由来するものであり、アトン信仰がユダヤ教と融合することによってユダヤ教も最終的に一神教になったのだと思う。で、フロイトも指摘しているように、アトン信仰も古代エジプトで忽然としてアメンホテプ4世の時代に創作されたというよりは、シリアなどでもっと古くから存在していたのではないか。

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