宮崎市定著「アジア史概説」をだらだら読む。
院政
院政は白河上皇に始まり、後鳥羽上皇に終わるという。
時代で言えば平安末期から鎌倉初期、
保元・平治の乱から承久の乱まで、
源平合戦から北条氏執権確立までなわけだが。
院政とは、天皇家が家父長制を強化して外戚藤原氏に対抗し、特に、政治的実権というよりは、
相続争いの主導権を天皇家自身が獲得したいと考えたからだと言われる。
外戚の藤原氏に勝手に天皇を廃立されたくないので、自分がまだ健康なうちに後継者を自分の意志で決めて譲位する、
あるいは幼い天皇が崩御したときに摂政関白ではなく上皇が引き続き政治を行う、ということだろう。
藤原道長は源頼光ら武士団を味方に付けて四天王と称した。
その後も藤原氏は主に源氏に身辺警護をさせてきた。
これに対して上皇は北面の武士を設けたがその主力は平氏だった。
院政は始めのうちは天皇家が藤原氏を牽制するためにあったのだが、
藤原氏側に源氏が、天皇家側に平氏がつくようになり、
次第に源平の代理戦争の様相を呈してくる。
後白河法皇の時代には清盛をあまりにも寵愛したために、もうわけわからなくなってきて、
藤原氏以上に平氏が力をもってしまった。
後鳥羽上皇の時代には武士があまりにも力を持ちすぎてしまい、
天皇対藤原氏という構図自体が無意味になっていた、ということでよいか。
稿本国史眼
[近代デジタルライブラリー所蔵](http://kindai.ndl.go.jp/BIImgFrame.php?JP_NUM=40011969&VOL_NUM=00000&KOMA=1&ITYPE=0)。
閲覧できるのはありがたいが、JPEG2000形式とかどうなのよ。
10年くらい前にはJPEG2000推進者もいたかもしれんが。
あと、ワイド画面が主流の現在、インターフェイスが激しく使いにくいのよね。
なんかマイクロフィルムの感覚だよねこれは。
PDFだよなあたぶん。
稿本国史眼 巻之三 第十一紀 院政ノ世
「院政」という単語は日本外史にはただ一度しか出てこない。
というのは、[PDF](http://8.health-life.net/~susa26/zakkityo/nihongaisi/)を全文検索したからなのだが。
もちろん誤字や脱落があったら別だが、
まあしかしテキストデータが存在するということはどんなにすごいことか知らんね。
自分のブログとか自分がやってるWikiに先に書いてしまうと、
Wikipediaに転載したときに著作権者がどうしたこうしたとかややこしいことになってしまう。
逆だとまあ問題は発生しないが。
本人が転載したかどうかなんて、IPアドレス調べれば簡単にわかるわけで、
checkuser制度もあるわけだし、私が気にすることではないかもしれん。
ていうか、wikiはそもそもGPLで公開してるし、
ブログとwikipediaはユーザ名が同じなんだから、特に何の問題もない罠。
刀折矢尽
出典は後漢書段熲伝、らしい。
日本外史では平知盛、曰く「寧ろここに決戦し、刀折れ矢尽きて後已まん」とある。
まただまされたわけだが。
久しぶりに漫画のエントリで。
ついこないだも、見た目「深夜食堂」風のエッセイ集を間違って買ってしまったのだが、
昨日も久住昌之著「野武士のグルメ」を買ってしまった。
漫画売り場にあって見た目漫画にしか見えない。
実に紛らわしい。
せめて漫画以外はビニールで封するのをやめて欲しい。
そしたら見分けがつくから。
お願いします。
それはそうと「極道めし」は自分的にはかなりヒット。
よくできてる。
熊手
源氏前記平氏の平治の乱の辺りを読んでいた。
「平将軍再生すと謂ふべし」というくだりがある。
ここの「再生」も「死んだ人がよみがえる」という意味だな。
また八町二郎という者が「鉄搭を以て」平頼盛のかぶとを「鉤す」とあるがこの搭もやはり「熊手」
なのだろう。
wikipedia にも「熊手」の中に「武器としての熊手」という項目があるが、
どうやら長い柄がついた鉤鉾のようなもの、
あるいは今でも漁港や釣りで使われる打ち鉤のようなものだったのではないかと推測されるのだが、
よくわからんな。
水上の戦闘では敵の船に打ち付けて引き寄せるのに使ったそうだから、必需品だったようだ。
「熊手」というのは軍記物にそのままそう書いてあるのだろう。
実際熊の手に似せて作ったのかもしれん。
しかし我ながらこんなにボロボロになるまでよく読むなと思う。
この岩波文庫の日本外史など絶版なので、無くすと古本をamazonかなんかで買うしかなく、
たいへん困る。
脳科学的にどうこうという
二十代の頃は、空から鳩が飛んできて頭に止まるように、
霊感が空から降りてくるような感覚に襲われることがあるのだろう。
それは二十代の脳というものがそんな仕組みになっているからだろう。
生まれてから、十代を経て、脳の機能が完成へと向かう。
知識も爆発的に増える。
しかもそれらは何もかも新しくておもしろい。
鳩が頭に止まったなと思ったら、ぼーっとしていてはいけない。
三歩あるくと忘れるというが、霊感が宿ったら、直ちにそれを「゛言葉」や「図」に置き換え、整理し、記録し始めなくてはならない。
霊感を授かる作業と、それをまとめ形にする作業はやや異なる。
気持ちの切り替えが必要だ。
鳩が頭に止まってくれても、知らずに百歩も歩いているうちに鳩はまたよそに行ってしまうだろう。
四十代の脳はそういう風にはなってないらしい。
ちかごろまったく鳩が頭に止まりにこなくなった。
二十代のころは、せっせと鳩を捕まえるのに忙しかった。
三十代のころは、鳩がなかなかこないので、一生懸命待ち伏せした。
今はまるで来ないのでもう諦めた。
昔つかまえた鳩をいじくり回してその経験だけで生きている感じだ。
まあしかし経験というのも必要ではある罠。
二十代のころは親兄弟に経験者がいればも少し楽だったかもしれない。
だがわが肉親たちの経験というものは、私にはあまり役立たなかったように思う。
四十過ぎても預言者のような妄言を吐きまくる人たちがいるが、
普通に考えれば、狂言なのだろう。
経験によって、かつての預言者だった頃の自分を演じているというか。
たぶんそんなところだな。
曽我兄弟
日本外史を読んでいて、やはり、予備知識がないとわからんところはどうしてもわからん。
例えば曽我兄弟のことを「二孤」などと書いてあるのだが、
曽我兄弟を知らない人が、ここの漢文だけを読んで、何を言おうとしているのかわかるだろうか。
どうひねくり返してもわからんときには、頼山陽が参照した原典を読んでしまった方がずっとわかりやすい。
たとえば腰越状などにしても、
「先人の再生にあらざるよりは、誰か為に分疏せん」などと書いてあるがちんぷんかんぷんだ。
これは「亡き父・義朝がよみがえるようなことでもなければ誰が私のために申し開きをしてくれるだろうか」という意味だ。
がんばって解読するよりはさっさと古典を読んだ方がまし。
「疏」というのもわかりにくい漢字だが、箇条書きのようなものを言うらしい。
「分疏」では細かく説明する、弁解するの意味になり、
「疏状」は告発書、訴状のようなものを意味するらしい。
わからんよなあ。
壇ノ浦の戦いで「鉤」または「搭」などの語が出てくるが、
これらはいずれも「鉄の熊手」のことで、「鉤」はまあ鉄のかぎ爪だとわからんでもないが、
「搭」に至っては、たぶん漢和辞典でなく中国語辞典でも引かないとこれが「熊手」であることはわからんのだな。
「法皇弗予」なども「弗予」が謎である。
読み仮名の「ふよ」と、
文脈的に「不予」(天皇の病気)だろうと推測できるが、そもそも不予という言葉を知らなければ予測もつかない。
で、結局、日本外史を読むということはその出典もすべて読まないと完璧とは言えない、ということだろう。
幕末維新の武士たちが日本外史を読んで勉強したというがどの程度彼らは読めていたのだろうか。
たぶん、日本外史以外の書籍が相当にちんぷんかんぷんで、日本外史はそれらよりはましという状況だったのではないか。
まあ、今の教育が進んだ情報化社会と比較しても仕方ないわけだが。
google日本語入力だが、固有名詞には非常に強い。
マイナーな登場人物の名前もばんばん変換できる。
しかし、当然変換できるはずの単語がうまく変換できなかったり(たとえば「頼家」とか)。
atokの手書き文字入力も捨てがたい。
なんで結局atokとgoogleを切り替えながら書いている。
玉葉
また飲み屋で寝てしまう。
自宅飲みで夕方寝る癖があるせい。
いかん。
それはそうと図書館で玉葉全三巻借りてくる。
国書双書刊行会編。でかい、重いっっ。
しかも読みにくいっっ。
なんだこれはっ。
明治三十九年版の復刻版。
あるだけましともいえるが、これではあまりにも使いづらいだろ。
しかし、いわゆる源平合戦に関わる同時代資料としては第二巻だけで良いかもしれん。
日記なんだよな。
リアルタイムの記録なんだよ。
すごくね。
吾妻鏡だって愚管抄だってリアルタイムじゃないんだよ。
しかしボリュームありすぎ。
誰かオンライン化してよしようよ。
立ち飲みで寝るということ。
なんか最近仕事の関係上、夕方4時か5時に猛烈に眠くなることがあり、
たまたま仕事の帰りに立ち飲み屋に寄ったときに眠くなった。
まあこちらは想定の範囲内なのだが、店員に少し注意された。
なんでも、立ち飲みで寝る人はいるのだが、倒れたりグラスを割って手を切って出血したりする人がいるらしい。
それは怖い。
座って飲んでても椅子から落ちる人がいるよな。
あれって結構危ないよな。
うちどころが悪ければ脳挫傷。
まあ、飲みながら寝ないのが一番だな。
眠いときは自分の家で飲めば良い。
立ち飲みで寝るのはけっこう気持ちは良いんだよな。
ひざがかくっとして目が覚めるとか。