三つ葉葵の御紋服

『父子鷹』の中で小吉が徳川家の御紋服を拝領していて、いざと言うときにこれを着て、「百姓、頭が高いッ」「土百姓奴、三つ葉葵の御紋服が目に入らぬか」とすごむ場面がある。テレビドラマの水戸黄門にそっくりだ。『父子鷹』は1956年だが、『水戸黄門』は映画が59年、テレビドラマは64年からだ。だから、『水戸黄門』のあのセリフは『父子鷹』の影響である可能性が高い。

マダガスカル

テレビでマダガスカルを見る。 マダガスカル2広報用にぶつぶつに編集されCMを挿入されたやつだが、まあおよその雰囲気はわかった。 これは、ジャングル大帝などでは曖昧にぼかされていた禁断のテーマをパロディ的に解決したものであって、動物園を逃げたライオンが仲間の草食動物ではなくて寿司を食うことによって野生の本能をコントロールするというもの。 なんかかなり納得できないというかそれでいいんかいというものを感じた。

未来少年コナンDVD

なぜか未来少年コナンDVD全7巻購入。絵コンテ担当が最初とか最後はさすがに宮崎駿で固めているが、途中がけっこう違う人。高畑勲も混ざってたりする。その気になって観察したらけっこう違うのかも。

中東の地図を見てて、カラチャイ・チェルケス共和国とか、カバルダ・バルカル共和国とか、一度も聞いたことないような長い名前の国を発見。チェチェンやアゼルバイジャンほど暴れないので注目もされないのだろう。キヨスミ・シラカワとかアンナカ・ハルナとかキョウドウ・ミヤノサカみたいなものか。けっこう地名の括りがアレというか。ウラジカフカースという名前の町も。これはウラジヴォストークが「東方を支配せよ」という意味のように、「カフカスを支配せよ」という意味のようだ。カフカスにしてみれば迷惑な話だな。同じようなロシア語名に「ウラジミール」(世界を支配)、「ウラジスラブ」(スラブを支配)、などがあるようだ。

踊る大捜査線

踊る大捜査線、テーマは「警察から政治を排除して、命懸けで仕事している現場の人間に納得いく仕事ができるようにしよう」であっているでしょうか。危険思想なんだよな。危険思想に満ちあふれているよ。戦前の青年将校だって同じことを言うだろう。

警察は政治そのものなんだよ。世論が「たとえ警官が撃たれても警官は撃ってはいけない」と言うなら、たとえ現場の人間がそうではないと思っても、またドラマを見ている人間がそれに同意したとしても、主権者である国民の意思に背いてはいけないだろう。

同僚が撃たれたから普段よりも真剣に捜査するというのであれば、民間人が撃たれたときは相対的に不真面目に仕事していることになるだろう。現場の人間の心理によって仕事の質が変動するのは事実であろうが、それを肯定するのはどうであろうか。

「現場の警官にもっと権限を持たせて、現場の判断で拳銃を撃てるようにする」ということが正しいかどうか判断するのは主権者である国民だし、それこそまさに政治なのだが。

National Geographic はお説教臭いのと、アメリカ中心主義なのが鬱陶しいが、そこに目をつぶればまあまあだ。同じ番組を何度も流すのも、復習できてむしろよろしい。

9.11にしろ煎じ詰めればアメリカの国内問題なのに、「世界が変わった」みたいな言い方されると不愉快なんだよね。

CNNj はなんかもう。あの同時通訳みたいのが鬱陶しいだけ。BBC も bloomberg も似たりよったり。

ディスカバリーチャンネルも、アニマルプラネットもいまいちおもしろくない。この程度のドキュメンタリーなら、地上波垂れ流しでもまま見られるし。

地上波のドキュメンタリーも悪くないんだが、National Geographic スタイルにして1チャンネルまるごとドキュメンタリーみたいにすると、クオリティもさらに良くなるのでは。オンラインのビデオレンタルみたいになるのが理想型かな。

幻魔大戦

すごく久しぶりに幻魔大戦 (DVD) を見た。1980年代の紙と木でできたぺらぺらの家屋に住む日本人って感じが良く出てた。1983年ですよ。まだCDプレイヤーとかもなかった時代。
いや、一部にはあったかもしれんが。アニメとしては非常に稚拙だが、中身はかなり濃い。超能力モノのアニメとしてはバビル二世がかなり古いような。ガンダムもイデオンもそうだしね。なんか超能力はやってたよねー。ユリゲラーのせいかな?めちゃくちゃ手を抜いて静止画で済ませてたり、ほんとまじで紙芝居並に止まってたりして、しかしサビんとこはディズニー並にこまかく動かしてたり、作り込みにムラがあるのよねー。まー、昔のアニメってそうだよね。破裏拳ポリマーもそうで、ときどき気合い入れて動きが良い場面とかあると、あー、ほんとは全編通してこのくらい作り込みたいんだろうなあとか同情したりして。

つーか、そういう意味じゃ、技術的には当然進歩したけど、大して進化してないんじゃないかなと思うね日本のアニメって。

あと、今じゃ絶対作れないくらい原色の明滅がきつい(笑)。私は全然平気だけど。ナムジュンパイクとか新興宗教の自己啓発セミナーとかこんなだよねきっと。

FF XI はすごいと言えばすごいんだろうけど、今時これくらいできて当たり前な気もするし、じゃあ自分でやりたいかって言われたらどうかな。

なんか、ガソリンスタンドでバイトしながらお金貯めて、バイク買って首都高とか峠をつるんで暴走するとかいうゲームなら、ちょっとやってみたいかも。追体験というのかな。事故っても死なないし。

シェンムーオンライン横須賀どぶ板編とかさ。毎日フォークリフトのバイトするとかさ。バイト仲間で弁当食いながら会話するとかさ。カモメにエビ天のしっぽ投げるとみゃーみゃー鳴きながら寄ってくるとかさ。

あるいは戦後の新宿の闇市で成り上がっていくヤクザ者のオンラインゲームとか。

タルコフスキー

タルコフスキーという映画監督がおもしろいというので,いくつか借りてみた.「惑星ソラリス」はずいぶん前に見たので今回は借りなかった.話せば長いことながら,富田勲の「宇宙幻想」というアルバムを中学一年生の頃聞いた.その最後に富田勲が編曲した「惑星ソラリス」があった.で,スタニスラフ・レムの原作「ソラリスの陽の下に」(のハヤカワの和訳)を読んだり,ビデオを借りて見たりした.原作の方を先に読んだから,というのは,僕が高校生の頃までビデオレンタルというのはほとんどなかったからだが,映画がそれほど優れたものだとは思わなかった.だけど,その映画の監督だと言えば多少は期待がもてるというもの.

さて,「僕たちの村は戦場だった」と言うのをまず見たのだが,これはずいぶんダークな映画だ.12才の少年斥候兵が戦後ドイツ軍に絞首刑になったことがわかるというオチ,少年とその妹が無邪気にみずべで遊ぶラストシーン.みなきゃよかったと思った.それから,「アンドレイ・ルブリョフ」という二本組の長編だが,これは途中であまりにも退屈なのでみるのをやめた.

ポーランドの森を思い出した.僕は1994年くらいにポーランドに国際会議で出かけたのだが,会場が森の真ん中の少年自然の家みたいなところだった.お金がかからないようにと気をきかせてくれたのだが,僕たち日本人ならワルシャワの一番高いホテルに泊まってもぜんぜん平気だっただろう.その方が観光もできてよかったのに,森の中じゃ退屈きわまりなかった.ポーランドの子供たちが屋内プールで泳いでいるところを眺めてもおもしろくない.楽しみは夜パブでビールを飲むくらいだった.毎日,食べたこともないようないろんな種類の雑穀を食べさせられた.森と言っても日本の雑木林のようなウラジロやヨモギやそういった下草がほとんどなくて,白樺みたいな木の幹がすっとのびていて,どこまでもどこまでも歩いていける恐ろしい空間だ.迷い込んだら出られなくなるだろうな.

嵐が丘2

なかなか面白い.これは,キャンディキャンディとか赤毛のアンとか(赤毛のアンは実は読んだことも見たこともないが :-P)よりもむしろシドニーシェルダンに似ている.penguin books の本も借りてくる.ビデオも借りて来る.しかしこの映画はとんだデキソコナイだ.借りて損した。