何か気になったので20年ぶりくらいに「サラダ記念日」を見てみたが、レベルの高いのに驚く。
> どうしても海が見たくて十二月ロマンスカーに乗る我と君
> 江ノ島に遊ぶ一日それぞれの未来があれば写真は撮らず
など。
これらはどちらもたまたま五七調だが、おもしろい。
高橋源一郎が言うように、短歌だがキャッチコピーとしても優れていて、小田急の広告にも十分使えるだろうと思ったが、
「江ノ島」の歌はあまりにエロチックで広告には不向きだよなあ。
最初期の「八月の雨」の恋の歌が、やはり優れているよなあ。
だけど、どれか一つ一番良いのは、と選ぶとけっこう難しい。
やっぱ、「江ノ島」かな。
> にわか雨を避けて屋台のコップ酒人生きていることの楽しさ
> オクサンと我を呼ぶ屋台のおばちゃんを前にしばらくオクサンとなる
あたりもやや面白い。
ちゃんと五七に切れてないのが少し惜しい。
完全な古語または現代語ならば良いが、近代短歌特有のおかしな大和言葉を使っているところがときどきあるのがやはり少し惜しい。
あと字余りが多いのも気になるかもしれん。
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