ラーメン模様その2

ラーメン模様が商の獣面紋の時代から連綿と使われてきた意匠であるかというと、そうではないような気がしてきた。ラーメン模様自体は清朝までしか遡れなくて、この時代の歴史学というか考証学の成果として、つまり一種の文芸復興として、太古の獣面紋を器の意匠に採り入れたのではないか。

中国では宮廷の意匠を民間人が採り入れることで普及することが多いように思う。私が北京で買ってきたどんぶりも「大清光緒年製」などという銘が入っているがこれは大嘘である。12元くらいの大量生産品である。清朝くらい昔の意匠であれば誰でも勝手に使ってよいし誰もそれをとがめない。海外に輸出する分はどうか知らないが、中国国内で出回るものにはわざわざこれは偽物ですという但し書きさえない。だいたい古いものほど民間には伝わりにくい。民間で普及していたものが宮廷などに伝承され、民間ではいったんは絶えてしまうが、文芸復興運動などで民間に広がり、昔からずっと続いていたかのように復活するのだ。日本の文芸の多くもそうだ。

清朝時代の磁器の特徴は西洋風と中国風の意匠の折衷にある。草花をあしらった唐草模様風ではあるが、唐時代のものとかペルシャの影響いうより、西洋のデザインから来ているのだという。バランスとして、青銅器時代の古色蒼然とした中国風の文様を入れてみたくなったのかもしれない。満州人は漢民族ではないので、わりと自由に好き勝手にデザインしたのかもしれない。

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